AppleはMountainLionでスクロール方向を元に戻すべき
Mac OS X Lionでデフォルトのスクロール方向が「指を動かす方向にコンテンツが移動」になったけど、自分は従来通りの方向に戻してるし、AppleはMountain Lionで従来通りの方向に戻すべきだと思っている。
この操作のメタファは「コンテンツそのものを動かす」あるいは「コンテンツを覗く”窓”を動かす」のいずれかの解釈で、同じ動きでも視点が真逆になる。あれあれ、すれ違う電車を「動いてるのはこっちの電車か、それともあっちの電車か」分からなくなるのと同じ。
でLionではiOSと同様に前者の解釈をデフォルトとしたわけだけど、マンマシンインタフェースがタッチパネルであるiOSではきわめて自然であっても、トラックパッドとはいえカーソルを伴う間接ポインティングインタフェースであるMacではちと不自然だ。もちろん「今オレはこのコンテンツを確かにこの手に掴んでいる・・・!」と強く念じればだんだんそう思えてくるのも確かだけど、
- フルスクリーンが基本のiOSと違ってMac OS XではSafariはじめマルチウィンドウが基本で、結局のところやっぱりメタファが”窓”
- 例えばスクロールバーはやはり存在してて、それに対する操作はやっぱりポインティングデバイスでコンテンツ表示位置を決める”窓”に対する操作
等々、基本構造がウィンドウなだけにそれを維持したまま二本指スワイプ/マウスホイールだけはコンテンツに対する操作、というのはやはり解釈が混乱している。
マルチウィンドウとポインティングデバイス、という一番根っこの部分の話なので、いくらユーザが修行しても本質的な不自然さは残る。Mountain Lionと同時にタッチパネルMacbookでも登場しないかぎりスクロール方向は元に戻すべきじゃないだろうか。
ただタッチパネルは「1000px離れたところをポイントするために指を1000px分動かさなければならない」という欠点も持つので、長時間操作を行うデバイスのマンマシンインタフェースとしては非常に微妙だ。次か次の世代あたりのMacはもしかして3DSやWii Uみたいなものになったりするのかもしれない。ミラーリングされた手元の操作用タッチパネルと大画面モニタの組み合わせ。